JINの平和演習ノート

世界平和のこと、政治のこと、経済のこと、何か少しでも世の役に立ちたくて綴ります。翻訳者を目指していますので、ニュースの翻訳も交えます。

悲痛を以てアンナさんを悼む

 私が「ロシアの語られない現実」と題したエントリーで紹介したロシア人女性ジャーナリスト、アンナ・ポリトコフスカヤさんが暗殺されたというニュースに一瞬目が奪われました。

 ポリトコフスカヤさんは、風前の灯となりつつあるロシア独立系メディアの一つ、ノーヴァヤ・ガゼータ(直訳で『新しい新聞』の意)の記者でした。彼女は反クレムリンのジャーナリストとして、チェチェン紛争をはじめ、ロシア政権の腐敗や非道ぶりを書き続けていました。

 彼女が暗殺されたことはショッキングで、悲痛なことである一方、「やはり彼女は殺されてしまったか」と、予測しえた出来事でもありました(逆に言うと、予測しうるということ自体がロシア言論の深刻さを浮き彫りにしているとも言えます)。

 自らも著作の中で語っているとおり、現在のロシアは反クレムリン、反プーチンの論調を許しません。メディア各社は次々と政府系企業の傘下におさまってきています。また、反政府的な言動をとる人々は、著名な順番にと言ってもいいぐらいに次々と暗殺されていきます。そして、これまた著作『プーチニズム』でポリトコフスカヤさん自身が書いているとおり、こういった暗殺事件の捜査は、形式上始まって、そして必ず迷宮入りし、忘れ去られます。誰も裁かれたためしはありません。

 この事件がプーチンの意向であることは間違いないと思います。誰もそれを止められないのが今のロシアです。この点、イェリツィンは穏やかだったと言います。

 私は偶然にも彼女の著作を生前に読む機会に恵まれました。ごく最近のことですが、本を読んでロシアの現実について視野が広がったからこそ、今ここに彼女を悼むエントリーを立てていられるのです。遠い日本からアンナさんの悔しさを共感するとともに、必読とも言える著作を少しでも紹介して世に広めることとします。

 アンナ・ポリトコフスカヤさんの著作
  『プーチニズム
  『チェチェン やめられない戦争
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  • 2008/08/28(木) 01:21:12 |
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