JINの平和演習ノート

世界平和のこと、政治のこと、経済のこと、何か少しでも世の役に立ちたくて綴ります。翻訳者を目指していますので、ニュースの翻訳も交えます。

都職員処分をめぐる裁判とまとまらない気持ち

 東京地裁判決を受けて盛んに賛否両論が展開されています。問題となった裁判を少しまとめて、少しため息をついて、とりあえず結論は出ません。

 問題の裁判は、東京都の学校教師が、国旗掲揚時・国歌斉唱時に起立しなかったことについて、東京都教育委員会が指導方針に則って注意を行い、従わない職員について処分したことについて争われました。原告はこの処分が憲法に規定する思想・信条の自由を侵すものとして訴え、東京地裁は原告の訴えを認めて慰謝料の支払いまで命ずることとなりました。

 注意しておきたいのは、国旗・国歌そのものについて争われたわけではないということです。何分国旗や国歌は法律で定められていますし、法で決まっていることについて争ったとしても何の判決も得られません。

 私は普段から左巻きのことを言うたちなんですが、この裁判に関しては「なんだかなあ」というのが正直な感想です。原告団も、都も、それぞれに言い分があることが理解できてしまうし、だからといってどちらの味方になる気にもなれないのです。…そんな中途半端な立場をとって弱腰だと言われればそれまでですが、真剣にどちらかについて論を張るつもりになれません。

 東京都の行動を見ていると、わざわざ大量処分してまで従わせる必要があったのかな、という気持ちがわいてきます。方針に従わない教師が秩序を乱すという考えもわかりますが、処分でかえって秩序が乱れたかな、という気もします。教師にもいろんな考え方の人間がいて、それぞれが良心によって行動をしたということで、教師がそれぞれに父兄から批判を浴びればよいとして黙認するのも手だったと思います。ただ、そういう批判の矛先は教育委員会に向いてくるので辛いところもあると思いますが。

 一方の原告団にしてもどうなのか。処分を不当と感じて裁判に行ったということですが(行政不服審査請求はしたのかな?…調査不足)、憲法判断を要求する裁判に打って出て、世の中の憲法観を反動させることにならなかったかな、という感じがします。また、今ここで大きな意義をもつ裁判をするエネルギーがあるならば、もっと身に迫った政治や教育の課題に取り組むべきではないのかなとも思ってしまいます。もちろん、こちらも国旗・国歌が歴史上担った役割を憂えて、良心の赴くままに取り組んだことであって、責めるべきでもないのでしょうが…。

 結局、JINに結論はありません。ただ、怖いのです。これからこの問題はさらに東京高裁にゆだねられて行きます。長期化します。判決の日には、地裁以上に注目が集まっていくでしょう。大衆の目を反らすには最適ですし、バネが跳ね返るごとく改憲の方向に持って行く素材としても最適です。大いに意義のある裁判で、地裁では意義のある結果が出たと思いますが、意義あるが故に怖ろしくもあります。

テーマ:国旗と国歌 - ジャンル:政治・経済

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コメント

最高裁までいくんでしょうね。やっぱり。
都知事はやる気満々という感じで迫力がありましたね。
その迫力には圧倒されました。
あの年齢なのに。

  • 2006/09/26(火) 17:00:05 |
  • URL |
  • ともーん #JePip0WU
  • [編集]

ちなみに、、、
わたくしの両親は教職員のOBながら、おそらくこの原告団に関わっています。ので、大体の雰囲気がわかるのですが、この訴訟を起こした先生方は、憲法9条問題や少人数学級の請求、教科書問題などでも精力的に動いている方が多いと思います。
この訴訟もその活動のうちのひとつですので、この訴訟だけしているわけではないということは認めてあげてください。
この先生たち、、、休日もあまりプライベートの時間を作れずにやっているんです(そういう家庭で育ちました、、、、)

  • 2006/09/26(火) 22:14:23 |
  • URL |
  • かけだしの百姓 #-
  • [編集]

>かけだしの百姓さま
 コメントありがとう〜。ほんとどちらの言い分も理解できてしまうし、どちらのメンバーも(その大半が)良心に従ってやっていることなんですよね。国論を二分する問題の最前線に立つ苦労は並大抵のことではないと思っています。一部論調で自分の考えと異なる人を指して暴言を吐く人を(どちらの陣営にも)見かけますが、そうはなりたくないなと思うこの頃です。

  • 2006/09/27(水) 22:18:31 |
  • URL |
  • JIN #/l.Zga02
  • [編集]

僕の意見を書きます.

僕は処分は不当だと思います.
「いきすぎ」だと思います.
それは処分が不当であることが問題なのであって,憲法問題にすることでは無いように思いました.

一般人はともかくとして,
国旗や国歌に敬意を表することができないような公務員,しかも教師.
信教の自由は当然あるとしても,
人間として信頼できないなぁというのが僕の感想です.

若干,話がずれるので,誤解を生んでしまうかもしれませんが,あえて書くと,自分が信じていない他文化や宗教に敬意を表すのも信教の自由だと僕は考えています.(もちろん国旗国歌は宗教とは関係ないですね.)

今回の訪中の際,あの中国だって,日本国歌は流すんですよ.それが敬意を表すという意味なのではないでしょうか?

  • 2006/10/09(月) 21:18:40 |
  • URL |
  • Kerso #-
  • [編集]

>Kersoさま
 コメントありがとうございます。「敬意を表す」ことについては共感しました。中国の事例は知らなかったですね(というか、考えたこともなかったわけですが)。いい情報です(^^) そして「他の文化や宗教に敬意を表す」、これはまさに You took the word just out of my mouth! とでも言うべきものです!

  • 2006/10/10(火) 23:47:34 |
  • URL |
  • JIN #mmjEVcLc
  • [編集]

僕はテレビで見たんですが,ネットに情報がありました.

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061009-00000004-san-int

首脳会談破格の厚遇 中国「最高の態勢」 靖国牽制メッセージ

 【北京=野口東秀】中国政府は8日、首相就任後初の外遊先に中国を選んだ安倍晋三首相を破格の厚遇で迎えた。同日は中国共産党の年間の最重要行事である第16期中央委員会第6回総会(6中総会)の初日に当たるが、中国側は胡錦濤国家主席(党総書記)に加え、呉邦国全国人民代表大会常務委員長(国会議長)、温家宝首相との会談をセット。中国外務省幹部は「最高といえる体制。訪中自体が関係改善の成功だ」と表現した。

 日本国旗がはためく天安門広場脇の人民大会堂で開かれた歓迎式典では、出迎えた温首相が緊張した表情ながらも笑みを浮かべ安倍首相と握手。日中の国歌が吹奏されるなか19発の礼砲が同広場に響いた。両首相は陸海空3軍の儀仗隊を閲兵後、会談に臨んだ。

  • 2006/10/12(木) 00:38:54 |
  • URL |
  • Kerso #aDEFalbI
  • [編集]

ストラクチャードファイナンスで中高年の転職

ストラクチャードファイナンスとは、証券化などの手法を駆使して資金調達(ファイナンス)を行う手法のこと http://inknot.ellingtonrecords.com/

  • 2008/08/31(日) 11:13:47 |
  • URL |
  • #-
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